2009年09月09日

ツンデレな焼きそば

富士宮と言えば、



浅間大社ですね。
とりあえず、お約束でおみくじを買ってみると。



「今までの苦しみわずらいもいつか消えて
 心楽しい時の遠からず来ます」

今でも十分に心楽しいと思っていたのだが、もっと幸せになれる、ということか。

こういわれると、大吉をひいて「今が最高。このまま幸せが続きます」といわれるより、
ずっと明日が楽しくなる。



なんてことをしているうちにもうお昼時。

こうなればもう、これしかないです。



西富士宮駅からすぐのところにある、お好み焼き屋さん「ふみ」。
入り口のところになんか置いてあることがあって(この日もそうだった)、いつも、「いいですか」、と声をかけながら入るのだが、心配ご無用。ちゃんとやってます。



この犬、ふだんは檻にいるのだけど、常連のおばちゃんが来て、いいこいいこしてる。ふらふら店内を歩き回るので、こういうのがダメな人はダメかな。でも、まあ、これは一種の通過儀礼みたいなもの。

これがキツい人はここが楽しめない、とハードボイルドに言っておきましょう。



創業当時に特注したという(といっても、富士宮のお好み焼き屋さんはだいたいそうらしいが)巨大な鉄板。70センチ×2メートルぐらいはある。


厚さも1センチぐらいあるかな。

これで、おばちゃんの毒舌とともに味わうのが、「ふみ」流の富士宮焼きそばだ。



いわく、
「うちで本当においしいのは、やきそばじゃなくてお好み焼きだからね」。
「おいしくないって言う人には、帰ってもらうことにしてんの」。

という話をしながらも、常連さんと「麻生総理は総理を辞めたらどんな仕事があるのか」とか、「生活保護を受けたほうが年金をもらうより割がいい」などなど、タイムリーな井戸端会議、いや鉄板端会議も進む。


しかし、その一見とっつきの悪い感じにだまされてはいけない。

たとえば、水はセルフサービス。この日も、最初の一杯は給水機から自分でくんだ。暑かったので「ごくごく」と飲み干して、さあもう一杯と立ち上がろうとすると、さっとペットボトルに冷やした水を「こっちのほうが冷たいから」と出してくれる。

山ほどキャベツや肉かすを入れてくれるので、驚いたら、「麺一袋はふやせないから、ここんとこでオマケね」と言ってくれる。

機関銃のようにしゃべりながらも、どこかほっとさせてくれる、いいおばちゃんなのだ。

最初ツンとして、最後にちょっとデレっとさせてくれる。秋葉原のメイド喫茶のツンデレ接客はここから生まれたのかもしれない(うそ)。


椅子の上に1円玉が落ちていた。おばちゃんに言うと、



「昨日駄菓子を買いに来た子が1円玉で払ってたからねえ、じゃあここにとっとく、と棚に置いた。



そういえば、駄菓子も山ほど置いてある。


こんなに地域密着なお店、よそものの自分が行っていいのかと思うこともあるけど、最初の出会いから7,8年。全く変わらないおばちゃんに会いに、つい行ってしまう。




『ふみ』
静岡県富士宮市貴船町2-9
0544-23-2515
11:00AM~19:00
水休み、不定休あり


  


Posted by しぞーか式。 at 23:11Comments(2)しぞーかを味わう