2010年03月18日

伝わることの奇跡

昔、学校で心理学の授業を取っていた。その中で猿に言葉を教える実験の話があったことを、最近ふと思い出した。
うろ覚えなのだけど…。

青い色をしたものを見せた時に猿が青のボタンを押すと餌をやる。青いものなら何でも可。
そして、赤い色をしたものを見せた時に赤のボタンを押すと餌をやる。すると、猿は、だんだん正しいボタンを押すようになる。

こうして、猿は赤と青という抽象概念を学んだ、というわけ。
「この実験を進めていけば、人間が言葉を習得する秘密がわかる」と言われると、ワクワクした。
なるほど、こうやって人間も言葉を覚えるのかな、とは思ったんだけど。

思ったんだけど、どうしても聞きたくなって聴いてしまった。


「せつない」とか、「愛しい」とか。人生で何度もない経験を表す言葉を、人はどうやって習得するんだろう。


そして、その言葉がすごく確かな実在感を持っているのって、いくら考えても不思議だ。

そもそも、自分がいつこういう言葉を覚えたのかが不思議でしょうがない。
  


Posted by しぞーか式。 at 21:23Comments(0)