2011年02月25日

銀鼠色の髪の乙女

デビッド ボウイーの昔々の曲で、"Life on Mars?"というのがある。(アルバムはHunky Dory)

主人公は映画館に通いつめる、鼠色の髪の女の子。彼女が見る映画は水兵が喧嘩したり、警官が無実の男を捕まえたり…と十年一日のマンネリ。
女の子もマンネリと知ってはいるのだけれど、それでも母の反対を押し切って映画館の暗闇に足を運び、一人で銀幕を見つめる。そして「映画を生きる」。

二番の歌詞では、同じような脚本を書き続けるシナリオライターが出てきて、「マンネリの話を十回以上も書いた。でもまだ書き続けるだろう、だって君に見て欲しいから」と言う。
つまり、これは銀幕を挟んで、少女と脚本家が心を通い合わせているという趣向のうたなのだ。

この歌を思い出したのは、今、呉服町のギャラリーわたなべでやっている『映画のみの市』を見てきたから。これは、昔の七間町映画街を資料や昔の映画ポスターで綴る趣向のもの。昔の映画って、今とは比べ物にならないぐらい暮らしの中に普通にあったんだと改めて思った。
映画一本が散髪代と同じぐらいだったんだ、なんて、思いもかけない発見もあったりして。

この展覧会の帰りにもらった七間町映画祭のチラシを見ていたら、また、映画館の暗闇に入りたくなった。




Posted by しぞーか式。 at 01:30│Comments(0)
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